2025年8月10日 / 最終更新日時 : 2025年7月6日 一心 釋一心のひとこと 短編小説 お命頂きます(作品010) ある小学校の給食時間、子どもたちが手を合わせて唱える言葉が、ひときわ大きく響いた。「いっただっきま~す!」その声にまじって、一人の児童が小さく囁いた。「……お命、いただきます」担任の先生はそれに気がついて、給食後、そっと […]
2025年8月9日 / 最終更新日時 : 2025年8月9日 一心 釋一心のひとこと お盆の由来 8月9日 はるか昔、お釈迦様が生きておられた時代、十大弟子のひとりである目連(もくれん/マウドガリヤーヤナ)尊者は、自らの霊力を使って、亡き母を探しました。 その結果、彼の母親は、餓鬼道(がきどう)──激しい飢えと苦しみに満ちた世 […]
2025年8月3日 / 最終更新日時 : 2025年8月29日 一心 釋一心のひとこと 合い挽きの祈り(作品009) ある町の洋食屋の厨房で、毎朝ひとつの塊がこねられておりました。牛と豚、それぞれに命があり、それぞれに眼があり内臓があり、それぞれに、母がおりました。だが、ミンチにされるとき——その区別は意味をなさなくなり、「合い挽き肉」 […]
2025年8月2日 / 最終更新日時 : 2025年8月1日 西信寺 釋一心のひとこと 8月のカレンダー 「追悼」同じ過ちは二度と繰り返しません 山口県防府市 万巧寺 石丸 涼道 「悼」の字を漢和辞典で調べてみると、「七歳の子ども」とあり、首を傾げました。調べると中国では3歳を孩、5歳以下を童、7歳を悼、十歳を幼と言ったそう […]
2025年7月27日 / 最終更新日時 : 2025年7月6日 一心 釋一心のひとこと 短編小説:魚つり( 作品008) 西信寺という寺より南、小川のほとりにて、少女アイリーンはひとり釣糸を垂れておりました。彼女はこの寺の娘、隣には誰もおらず、ただ風と水の音だけが時折、哲学的な沈黙を乱すようにささやいておりました。彼女の影は、正午の陽を受け […]
2025年7月20日 / 最終更新日時 : 2025年7月6日 一心 釋一心のひとこと 短編小説 ただいまの声(作品007) ある町の路地裏に、一軒の古い家がございました。瓦はところどころ欠け、木の扉も少し傾きかけておりましたが、毎晩、かならずひとつの声が響いておりました。「たらいまー」そして、少ししてから——「おかえりん」そのやりとりは、誰に […]
2025年7月13日 / 最終更新日時 : 2025年7月6日 一心 釋一心のひとこと 短編小説:影を照らす鐘 (作品006) 山のふもとに、音の鳴らぬ鐘がございました。その鐘は、昔むかし、罪を犯した僧が自ら封じたものだと申します。「自分の声で誰かを導く資格はない」——そう言い残し、僧は山を降りていったといいます。それ以来、どれだけ祈っても、その […]
2025年7月7日 / 最終更新日時 : 2025年6月12日 一心 釋一心のひとこと 沈まぬ月の池(作品005) by りり子&一心 ある高原の真ん中に、小さな池がありました。その池には、月がいつまでも沈まずに浮かんでいる——そう言い伝えられておりました。昼でも夜でも、曇りの日も風の強い日も、なぜか月の影だけは、つねにその水面に漂っ […]
2025年7月3日 / 最終更新日時 : 2025年7月2日 西信寺 釋一心のひとこと 七月のカレンダー 自分の悲しみをとおして人間の悲しみをしる(宮城 顗) 大阪府枚方市 法音寺 朝山 大俊 ある住職さんが何年か前にお寺の本堂をすべて椅子席に替えられました。これは座ることが困難な方も気兼ねなくお寺に参れるようにとの配慮で […]
2025年6月29日 / 最終更新日時 : 2025年6月12日 一心 釋一心のひとこと 耳をすます森(作品004) by りり子&一心 短編小説:耳をすます森 深い森がございました。その森は、声を発しません。鳥のさえずりも、風のざわめきも、ひとつもございません。けれどそこに立つ者は、決まってこう言うのです。「なぜだろう、森がこちらの声 […]