「門徒(もんと)もの知らず」という言葉を聞かれたことはありますでしょうか?
もんと【門徒】 物(もの)知(し)らず
門徒(もんと)とは、浄土真宗の在家(出家をしていない)信者のことを指します。
浄土真宗では、ひたすら彌陀の名号を称えよと教えるところから、『他の事はいっさい顧みることのない生きかたをしているので、間違いなく無知である』と他宗派からは、あざけ笑われていた歴史がございます。
言葉どおりであれば、浄土真宗の信者は「もの」を知らない、常識を知らないと解釈されがちですが、この言葉は元々「門徒物忌み知らず(もんとものいみしらず)」という表現であったそうです。
つまり「ものを知らない」のではなく 「物忌み(ものいみ)を知らない」のです。
「物忌み(ものいみ)」とは根拠のない迷信のことで、 それを門徒は、「採用しない」(とらない)と言われていたのです。
迷信に振り回されずに、 人間としていのちを受けたよろこびを感じながら、
事実を事実として受け止める視点を、「ほんとう(真実)」から教えられるということを仏教は大切にしています。真宗は、呪い、加持、祈祷、占いなどを一切否定しているのは、これらのことから、振り回されないように生きていきましょうという、意味合いからでごさいます。南無阿弥陀佛 合掌
人として生まれてきたことの意味をご一緒にたずねていきましょう。