音信不通 1月23日

釋一心のひとこと

今まで頻繁に連絡を取り合っていた海外在住の親友と、突然の音信不通。あまりにも遠すぎて、生きているのか、死んでいるのかさえ、確認のしようがありません。

お互いを心の底から分かり合える、つながりを持てる本当の自分をさらけ出せる『心の友』と言える存在…

人生の中で、突然の別離ほど、辛いことはありません。特に気心の知れあった間柄であればあるほど、心❤️にポッカリと穴が空いてしまう、自分の分身を見失ってしまったかのような喪失感…

長く生きていればいるほど、残念ながらこのような経験をしなければなりません。

四苦八苦

○生苦 ── 生きる苦しみ
○老苦 ── 老いの苦しみ
○病苦 ── 病の苦しみ
○死苦 ── 死の苦しみ

○愛別離苦(あいべつりく) ── 愛する人や物と別れる苦しみ
○怨憎会苦(おんぞうえく) ── 会いたくない人や物に会わねばならぬ苦しみ
○求不得苦(ぐふとっく)  ── 求めるものが得られぬ苦しみ
○五蘊盛苦(ごうんじょうく)──「五蘊」は肉体のこと。肉体があるがゆえの苦しみ。

私は、この八苦の中で『愛別離苦』ほど辛いものはないと感じています。こんな苦しみがあるのなら、最初から出逢わなければ良かったとも…

愛する人や物と別れる苦しみ。手に入れたものは、いつか手離さなくてはならない。
この肉体さえ、やがて焼いて灰になる。死んでゆく時には、肉親、知人、お金や財産、何も持ってゆけずに、独りぼっちで逝かねばならない…当たり前のことなのですが…

お釈迦様はこれを
「独生独死 独去独来(どくしょうどくし どっこどくらい)」
(独り生まれ独り死に、独り去り独り来たる)
と仰っています。
悲しいことですが、誰も否定できる人はいないでしょう。

そういう孤独な人生の真の姿に気づいた時、この私につねに寄り添っていて下さる仏さまの大きな慈悲ほど有難いものはありません。 合掌 南無阿弥陀仏

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