霊柩車(宮型霊柩車)8月11日

釋一心のひとこと

昨今、宮型霊柩車👆は見かけなくなり(姫路市には、数台)国産あるいは高級外国車や大型バンの霊柩車が主流になってきております。(大和会館所有)

昭和では当たり前の景色でありました宮型霊柩車は、ご遺体をのせていることが一目瞭然で、住民から縁起がわるいと通行自体を拒絶する自治体がふえはじめたそうです。宮型は全て手作りで宮部分だけでも約2000万円以上。あまりにも高額で維持費もかかり、平成にはいると徐々に高級外国車霊柩車に移行。

光岡自動車 霊柩車👇

【ここで、しっかりとお断りしておきます。浄土真宗では、呪(まじな)い、加持、祈祷、迷信、俗信、占い等、一切否定しております】を踏まえたうえで、以下お読みください。👇

さて,その宮型霊柩車ですが、幼いころ、祖父母や親、親戚から「霊柩車を見たら親指を隠しなさい」と言われた記憶があるのですが、皆様はいかがでしょう⁉

その理由としては、
・親の死に目に会えなくなる
・親が早死する
・親族に不幸がある
・悪霊が、親指から入ってくる


といったことが、まことしやかに言われていました。もちろん、科学的な根拠はないでしょう。いわゆる、迷信・俗信というものに当たると思います。しかし、こうした俗信が完全に間違いであると否定しきれないというのも事実。【話 光岡自動車より】

この霊柩車を見たら…真偽はともかくとして、なぜ、いつごろから親指を隠すようになったのでしょうか…

日本文化研究ブログによりますと、江戸時代後期に小山田与清(おやまだともきよ)という人物が、1818年~1845年にかけて、様々な雑学をまとめた「松屋筆記(まつやひっき)」という随筆(ずいひつ・思いつくままに自由な形式で書いた文書のこと)を残しています。

なぜなら、古来からの伝承は、なにかしらの根拠めいたもの(=時間をかけて検証?されてきた)もあるからです。

その中に「親指の爪間から魂魄(こんぱく)が出入りするために畏怖の時には握り隠す」という記述があり、霊魂が親指の爪の間から出入りするということが書かれています。

人は、亡くなって間もないときはまだ成仏しておらず、霊魂があたりを漂っていると考えられていました。

そしてその霊魂は、生きた人間の親指の爪の間を出入りすると考えられていたのです。

つまり、成仏していない魂の侵入を防ぎ、自らを守るために親指を隠したというわけです。

このような理由で「葬列を見たら親指を隠せ」となり「霊柩車を見たら親指を隠す」となったのですね。

そして、もともとは自分を守るために親指を隠していたのが、時の流れとともに親指と親が結びつき、いつの間にか、親を守るために親指を隠すようになったといわれ、さらに「親にとって良くないことが起こる」に変化したといわれています。

真偽のほどは将来、証明されるまでわかりません….南無阿弥陀佛 合掌

追伸、私が子供のころは、親指を隠したりすることはなく、霊柩車や救急車をみかけたら、側にいる友人に『おい、お前!お迎えが来てるぞ!』って、よく肩を叩いたり、叩かれたりしたものです😆