法名 院号(前編)8月31日

釋一心のひとこと

仏教の世界では人が亡くなると、生前の名前とは違う名前になって通夜、葬儀の祭壇やお仏壇の中に法名とか戒名などとして奉られています。法名と戒名は同じではなく、違いがあります。

「戒名」と混同して用いられる場合がありますが、浄土真宗における仏弟子としての名は「法名」と言い「厳しい戒を守り抜くことはできない凡夫たる一切衆生は、阿弥陀如来(法蔵菩薩)の誓願によってのみ救われる」という教義に基づいております。【戒名は仏の道を歩むために、「出家」をして戒めを厳守しながら修行をすると決めた、僧侶や出家信徒に対して授けられるもの】

浄土真宗本願寺派における「法名」(ほうみょう)とは、出家することなく仏弟子となった名告(なの)りであります。故人に対して贈られる名前と誤解されることも多いですが、正しくは生きている間に三宝(仏 法 僧)に帰依し、仏弟子として生きていくことを誓い本願寺門主(もんす)より帰敬式(ききょうしき)を経て授かる名であります。

浄土真宗本願寺派では、

ひと昔前まで、男性は「釋◯◯」、女性は「釋尼◯◯」でありました。「尼」の字は、女性をあらわすサンスクリット語の語尾が変化したもので、(女性の出家者をあらわす尼・比丘尼の意ではない)現在本願寺派は男女ともに「釋◯◯」と名告りますが、西信寺は昔ながらの伝統を今も保持しております。

本願寺派法名

ご参考までに【帰敬式申込料】本願寺で帰敬式を受ける場合
●帰敬式を受けるときの願料は1万円
●帰敬式を受け、希望する2文字を指定するとき(内願法名)の願料は2万円
●院号を受ける場合は、お布施として「永代経墾志(えいたいきょうこんし)」を納める(10万円より)

帰敬式をご希望の方は、西信寺までお問い合わせください。南無阿弥陀佛 合掌

追伸、ご本山で帰敬式を受けるご縁がなくご往生された場合は、菩提寺(所属寺院)住職より法名を授かることになります。私は法名2文字をお経典、辞典等より選ぶことになるのですが、俗名の1文字、或いは2文字をとったり、故人の希望していた文字を使用したり、故人のお人柄を考慮したり、かなり苦しみながら法名を考えておるのでございます。😓(to be continued…)