大手術からの生還!7月12日
あるご門徒さんが、胃がんと食道がんが見つかり入院され、6月9日に「ロボットによる癌手術」を受けられたとのこと。7月初め、安否がしりたくて、お見舞いメールをしましたら、『往生際わるく、無事退院したばかり』との連絡。手術は如何でしたかと尋ねましたら、その回答が、それはそれは長編大作を送られてきました。大変興味深い内容でしたので、ご本人の了解のもと、匿名イニシャルは T.Nさん、顔なしでここに、ご紹介させていただきます。👇
1, 「麻酔で仮死体験できるか」」私は82歳の男性。今年3月下旬の集団がん検診で胃癌が見つかり、自然死を選ぶこともできたが、ロボット手術を選びました。ロボットによる手術は、一般的となり、患者にやさしい手術方法です。(インターネットで詳しく手術の方法が出ているので興味がある方は👇を参考にしてください。)
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/robot/index.html
手術時は、全身麻酔をする。この全身麻酔では、「仮死体験」ができるか? 麻酔の専門医は、麻酔は神経などを麻痺させるだけで仮死を体験できるはずがないという。では麻酔で無感覚の間は何なのか? 私の場合6時間~8時間麻酔で意識がなくなる。その間に何かあるはず。 結果は完全に何もない。夢もない。なにも覚えていない。麻酔をかけてから麻酔が切れるまでの時間が完全に「無」になる。結論は仮死を体験できなかった。
2,「手術部は痛むか」麻酔医から、あらかじめ知らされていたことですが、麻酔から覚めた時、手術部が痛むことがあるが、必ずその痛みは取り去ることができます。もし痛みが出ればすぐに言ってほしい。痛みは回復を遅らせる。 実際に麻酔から覚めると、ICU室の看護師がどこか痛むところはあるかと聞いてくれたが、どこも痛むところはない。手術した部分も不思議だが痛みはない。麻酔医が言っていた通りだった。 痛みはなくても、上半身を見るといろいろなセンサーとチューブが取り付いている。もちろんそれらは点滴スタンドの収納袋や点滴ポンプと連結している。 生きていることを確認して今度は自分で睡眠に入る。不思議にも眠りについていた。ICU室で一夜を過ごし、手術の翌朝、病棟から看護師たちが迎えに来た。この時、手術時に着ていた特殊な手術着から、病棟で着る寝巻に着替えたが、ベッドを移る時も痛みはなく、自分で十分移動に協力できた。
3,「点滴スタンドと一心同体」病棟では、まず、栄養補給などのために右上腕に点滴用の注射針を取り付けた。これで食事をする必要がない。手術用に開けた穴が5か所ある。そのうち2か所からはチューブが出ていて、体内にたまる不要な液体を排出する。尿管もついている。まだ他にも鼻から胃の内部へもチューブがあり胃の内容物を排出する。心電図用のセンサーと発振器もついている。必要がなくなったチューブは順次取り除かれたが、点滴は最後まで残った。 点滴スタンドは満艦飾みたいになる。トイレやリハビリなどベッドを離れるときはこの点滴スタンドも同時に押していく。はじめは厄介な家来ができたと考えていたが、やがてそれは間違いで、この点滴スタンドが私のご主人であることに気づきました。わたくしはこの点滴スタンドに命をゆだねている。退院2日前までこの点滴スタンドは私のご主人様でした。点滴スタンドから解放されたとき。万歳を叫びました。 一方、よく考えてみると、世の中には身体的障害を持っておられる方も多い。それらの方々は、補助器具を常時着用または携行している。点滴スタンドと縁が切れない方もある。身体障碍者のことに思いを巡らせる心の余裕を常に持ちたい。
4,「約一か月の入院生活」今はCOVID-19パンデミックで感染防止対策の最中。家族といえども面会は禁止。着替えなど説明通りのものを準備して病室へ搬入したが、原則として着替えは毎日新しいものが用意されている。毎日取り換えられる。私の場合、パンツだけ私物を使い4日に一度洗濯してもらった。言い換えれば、パンツを履かないでおれば、着替えは用意する必要がない。 私の場合、スマートフォンとパソコンを持ち込みました。面会ができないとき、スマホで家族や親せきと会話ができる。今はビデオ通信もあり、いつでも顔が見られる。私の様子もスマホのカメラで相手に送れる。 入院中は看護師や医師とだけ短い会話があるが、その他は全く外部と遮断されている。私は、約一か月間を有効に利用しようと、パソコンを活用する準備をしていました。1か月あれば、かなりの数のビデオと写真を見ることができる。今まで写真をとっても、それを繰り返し見る時間的余裕がなかった。それを、今回じっくりと落ち着いて写真を見る。おもは旅行の写真だが2万コマ分あまりを用意していました。その他にも、英語の勉強をしているのでパソコンは不可欠。毎日のニュースや話題が英語の教材です。
5,「退院して」今はまだ、流動食と薬の生活だが、車の運転ぐらいはできる。7月下旬には食事の制限もなくなるはず。コロナウイルス・ワクチンを予約できた。コロナウイルス感染状況が許せば旅行の計画も立てたい。余生は案外短いかもしれないが、悔いのない余生を送りたい。終わり。
👆無事にご帰還おめでとうございます。大変興味深い体験談を寄稿していただき重ねてありがとうございました。
病気は、誰しも自分の身に起こりうるものですが、幸い治療が上手くいく人、またそうでない人も。入院されたら、退院することを目的にしている方が多い中、退院してから何をしたいのか目標を立ててらっしゃるこのワンステージ上の前向きな生き様に深く感銘をうけました。
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